鉄心斎文庫伊勢物語古注釈叢刊四『伊勢物語宗印談』(八木書店,1988年)に影印が載り、山■「室町物語と幸若舞曲―『かわちかよひ』と『伏見常盤』―」、「『小式部』の成立背景」、「室町物語と『伊勢物語宗印談』」。いずれも『室町物語と古注釈』(三弥井書店,2002年)に所収。■室町後期成立と考えられる。成立年代に近い写しである片桐洋一氏所蔵本に関して、『伊勢物語古注釈書コレクション第一巻』(片桐洋一編,和泉書院,1999年)に藤川晶子氏による翻刻・解題が載る。■「謡曲と伊勢物語の秘伝―「井筒」の場合を中心として―」『金剛』第64号,1965年ほか。■嵯峨本に採用されなかった大英本系統の119段は女が扇や硯箱、文らしきものなどを前にし、―285―[付記]図版出典図1 伊藤敏子『伊勢物語絵』(角川書店,1984年)より転載本稿は、2003年3月の早稲田大学美術史学会第2回例会での口頭発表に基づき加筆訂正を加えたものです。発表に際し、早稲田大学教授村重寧先生、同星山晋也先生、慶應義塾大学助教授石川透先生から、本稿を纏めるに際し、大阪女子大学名誉教授片桐洋一先生から御指導を賜りました。根津美術館(早稲田大学大学院近藤真子氏との共同調査、図版の掲載もお許しいただきました。)、大英図書館及びチェスター・ビーティー・ライブラリー(羽衣国際大学日本文化研究所の伊勢物語絵巻絵本調査研究プロジェクト〈代表:羽衣国際大学教授泉紀子先生、顧問:片桐洋一先生〉のイギリス・アイルランドの調査に同行)の各位からは貴重な御所蔵品の熟覧の機会をいただきました。中尾家本については、伊藤敏子氏『伊勢物語絵』と前掲の羽衣国際大学のプロジェクトに導かれました。ここに記して深甚の謝意を表します。田)裕子「能「玉水」の作品研究」『演劇映像』43,2002年,12頁本登朗氏の解題が備わる。縁に女房と角盥が描かれている。
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