これらの技法で文様を施すものが河南省登封曲河窯（馮先銘1963）や河南省西関窯（劉涛■重14年（1045）合葬の墓誌をもつ遼寧省阜新蒙古族自治県粛和妻合葬墓出土白磁罐（遼寧省文物考古研究所2005）、元裕元年（1086）の紀年銘を共伴する江西省永修県劉謹墓出土白磁瓶（趙明=1998）がある。■「寧４年（1071）」の紀年銘が見える大英博物館蔵枕（長谷部楽爾1996）があり、花芯を中―307―参考文献李文信「義県清河門遼墓発掘報告」『考古学報』1954−８南京博物院編著『南唐二陵発掘報告』文物出版社 1957馮先銘「河南蜜県、登封唐宋古窯址調査」『文物』1963−３馮漢驥『前蜀王建墓発掘報告』文物出版社 1964馮先銘「河南省臨汝県宋代汝窯遺跡調査」『文物』1964−８王雲五主編『國學基本叢書四百種 営造法式 下』台湾商務印書館 1968竹島卓一『営造法式の研究』中央公論美術出版社 1970北京市文物管理処「近年来北京発現的几座遼墓」『考古』1972−３中野徹「宋代陶磁の文様」『世界陶磁全集12宋』1977長谷部楽爾編『世界陶磁全集12宋』小学館 1977洛陽博物館「洛陽澗西三座宋代-木構室墓」『文物』1983−８中野徹編『展開写真による中国の文様』平凡社 1985内蒙古文物考古研究所「遼陳国公主?馬合葬墓発掘簡報」文物 1987−11林良一『東洋美術の装飾文様―植物文篇―』同朋舎出版 1992洛陽市第二文物工作隊「洛陽@山宋代壁画墓」文物 1992−12西漢南越王墓博物館『楊永徳伉儷悁贈蔵枕』聯合出版 1993長谷部楽爾『中国の陶磁⑦磁州窯』平凡社 1996出光美術館編『地下宮殿の遺宝』出光美術館 1997大阪市立東洋陶磁美術館『中国中原に華ひらいた名窯 耀州窯』朝日新聞社 1997河南省文物考古研究所編『北宋皇陵』中洲古籍出版社 1997陝西省考古研究所『五代黄堡窯址』文物出版社 1997北京大学考古学系・河北省文物研究所・邯鄲地区文物保管所『観台磁州窯址』」文物出版社 1997小川裕充・弓場紀知編『世界美術大全集・東洋編 第５巻 五代・北宋・遼・西夏』小学館 1998謝明良「耀州窯遺址五代青瓷的年代問題−従所謂「柴窯談起」『故宮学術季刊』16−２ 1998陝西省考古研究所・耀州窯博物館『宋代耀州窯跡』文物出版社 1998趙明=「談定窯瓷器的装飾手法」『南方文物』1998−３蓑豊『中国の陶磁⑤白磁』平凡社 1998杭州文物考古所・臨安市文物館「浙江省臨安五代呉越国康陵」『文物』2000−２2004）から出土している。五代とされているこの種の年代観には一部異論もあり（謝明良1998・森達也2004，p. 10）、森達也氏は五代末の年代を考えている。心にして周囲に細い花弁を並べる花文がある。
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