―169―上記BSFPによると、日本写真批評家協会がこのキュレーションにあたったという。日本写真批評家協会は、1957年1月に重森弘掩、瀧口修造ら19名により設立され、すぐれた作品、写真集、または功労者に対し、毎年日本写真批評家協会賞を制定していたが、1971年に活動を停止した。以下に出品作家、作品を略記し、同協会や他団体からの受賞暦を付記して、このコレクションを概観する。秋山庄太郎 5点 (女性ダンサーのシリーズ)船山克 12点 (《東京》シリーズ 都市名所)濱谷浩 13点 《裏日本》(1957年第1回日本写真批評家協会賞)林忠彦 10点 (《剣豪作家五味康祐》連作 作家肖像シリーズ)稲村隆正 3点 (ヌード、芸者ほか)木村伊兵衛 16点 《秋田》《渡船場》ほか(芸者、茶の湯、歌舞伎 など)(1958年芸術選奨文部大臣賞)緑川洋一 11点 《瀬戸内海》三木淳 12点 《メキシコ》(1959年第3回日本写真批評家協会作家賞)《東京のヒッチコック》長野重一 15点 《香港にて》中村正也 9点 《ヌード》(1957年第1回日本写真批評家協会新人賞)(女性写真着物3点ほか)奈良原一高 11点 《王国》(1958年第2回日本写真批評家協会新人賞《軍艦島》大束元 8点 《雪のシリーズ》大竹昭二 9点 《フランキー堺》島田謹介 6点 《武蔵野》(1957年日本写真協会年度賞)田中徳太郎 3点 《鷺》東松照明 10点 《地方政治家》《人、ひと》《まぼろし》ほか(1957年第1回日本写真批評家協会新人賞)植田正治 11点 《雪の日》ほか渡部雄吉 10点 《辺境の島》(舞妓ほか)渡辺義雄 11点 《伊勢神宮》《塔》ほか(1958年芸術選奨文部大臣賞)吉岡専造 12点 《合掌する人々》以上を概観すると、戦前から活動している著名写真家(木村伊兵衛、浜谷浩、植田
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