注釈迦十六善神についての研究は以下のものを参照した。■本報告で取り上げた作品のうち、慶安寺本については石田淳氏と永井洋之氏、聖衆来迎寺本、■薬師寺「玄奘三蔵院伽藍建立十五周年記念大宝蔵殿特別公開 玄奘三蔵と敦煌経」2006年■『三田市史 別編２ さんだの文化遺産』2002年■幽玄齋氏所蔵の釈迦十六善神像は『幽玄齋選 佛教絵画』（2006年、幽玄齋企画・編集、西谷清子発行、㈱サンエムカラー出版部）に図版番号63〜66の４点が掲載されている。本報告ではこれらを番号順にA本〜D本と表記する。■聖衆来迎寺本と同じ図像の十六善神を基本としながらも、中の数体を別の姿に入れ替えた作品■石田茂作監修『大和松尾寺の歴史と文化』大本山松尾寺、1979年拙稿「奈良県内の釈迦十六善神像について」（『奈良県所在 近世の版本大般若経調査報告書』滋賀県立琵琶湖文化館「大般若経の世界」1995年「薬師寺濫觴私考」（『大日本仏教全書』118、P. 283）護国寺本『諸寺縁起集』（『奈良六大寺大観』12唐招提寺１、P. 93、1969年）注■書（谷口耕生作品解説）注中野書「大乗院日記目録」（『大乗院寺社雑事記』第12巻、P. 233）―239― 富山美術館『佛教繪畫 幽玄齋選』1986年、P. 213−2142005年、奈良県教育委員会）中野玄三「宋請来図像の伝播―長寛三年般若十六善神像を中心として―」『国華』1026号、朝日新聞社、1979年同氏「『玄奘三蔵絵』概説」『続日本絵巻大成９ 玄奘三蔵絵巻下』、中央公論社、1982年林温「東京国立博物館所蔵・十六善神画像について」『ミュージアム』433号、東京国立博物館、1987年同氏「図案集としての武将神図像」『佛教芸術』216号、毎日新聞社、1994年小島登茂子「七寺一切経唐櫃中蓋漆絵に描かれた十六善神像とその周辺」『愛知県史研究』８号、2004年朝日新聞社創刊120周年記念特別展『西遊記のシルクロード 三蔵法師の道』1999年、P. 310幽玄齋氏本、松尾寺本の調査に際しては石田淳氏の御指導を受けた。としては行脚像の玄奘を描く愛知隣松寺本などが挙げられる。松本章男・松岡秀道『古寺巡礼 奈良16松尾寺』淡交社、1980年法起寺本と共通する図像の作品は、東寺本・仁和寺本・金剛峯寺本ほか数多く、野蔵神社本は幽玄齋氏B本・福島正徳寺本・岐阜大矢田神社本、樹下神社本は幽玄齋氏C本・京都興聖寺本と同じ図像を示す。南円堂における大般若経転読の記録としては『殿暦』長治元年（1104）７月２日条がある。
元のページ ../index.html#247