東大史料編纂所所蔵本より。原本は陽明文庫所蔵。記録類によれば、「女院御所御好四季和歌之御屏風一双」（寛文八年戌申年二月六日条『今治拾遺』）というものがあったこと、また現在、由来は不明だが、根津美術館所蔵『吉野龍田図』（根津美術館列品図録美術編1984、23−24頁）、“Flowering Cherry and Autumn Maple with Poemslips” Richard M. and Peggy Danziger Collection（The Collector’s Eye, Japan art lent by Friends ofJapan society Gallary 1989, N.Y. Japan Society掲載）は同種の趣向であり、東福門院の関連が想像されるものである。 前掲注■カタログ参照。―471―＊これらは記録から抽出したもので、現存しないものがある。 典拠 １『歴史を創った人びと17 東福門院』（武田恒夫著、日本文化の会編集、平凡社、1980、58頁） ２『寛永の華後水尾帝と東福門院和子』霞会館資料第二十輯、1996、81頁 ７『寛永の華後水尾帝と東福門院和子』霞会館資料第二十輯、1996、78頁 ３『隠元渡来 興聖寺と萬福寺』宇治市歴史資料館1996、６頁 ４『隠元渡来 興聖寺と萬福寺』宇治市歴史資料館1996、８頁 ５･６『歴史を創った人びと17 東福門院』（武田恒夫著、日本文化の会編集、平凡社、1980、58頁） ９『松平家所蔵名宝展』図録（高松市美術館、1990、84頁） 10『近世の宮廷文化展』（京都文化博物館展覧会図録、毎日新聞社発行、1988、202頁） 11『明正天皇と将軍家光 松平信綱とその時代』（埼玉県立博物館展覧会図録、1997、77頁） 歌仙絵色紙の屏風 歌仙手鑑 伊勢物語、歌仙絵色紙 十歌仙手鑑、公卿短冊、歌仙屏風、押絵歌仙屏風 押絵歌仙、小町 歌書、色紙手鑑 女歌仙扇流の屏風 四季和歌の屏風 内 容 「屏風類 一、弐枚屏風 歌仙掛物之絵 絵は女院御所御作色紙…」 「歌仙御手鑑」 「伊勢物語一部 昭光院道晃法親王筆蹟」「歌仙色紙折本 土佐画」 「御製作十歌仙手鑑及公卿各筆短冊之帖」「歌仙屏風」「東福門院御手自縫歌仙於屏風」 「御手作之ぬいのかせんを…」「女院ヨリ拝領小町に天佑和尚賛出来…」「今後の御歌仙之小町も…」 「歌書 新筆二冊」 「色紙手鏡 一冊」 「御屏風壹雙 女歌仙扇流」 「女院御所御好四季和歌之御屏風一双」 調査では小浜市立図書館・光雲寺・シカゴ美術館・実相院の皆様に、日下幸男先生のご教示に、感謝申上げます。照。）表１ 記録にみる東福門院、和歌関係の下賜品 記 述 奉納先・下賜宛先 文書名 證光寺『證光寺什物之覚』（岩倉・実相院所蔵） 保科正経『譜牒餘録』６巻 松平出羽守『譜牒餘録』５巻 酒井忠勝『空印寺殿年譜』（小浜市立図書館酒井家文庫蔵） 千宗旦『不審庵伝来元伯宗旦文書』（千宗左編、茶と美舎刊、1971、文書番号175・177・178号） 松平讃岐守『松平頼重京都日帳』（京都大学文学部図書館蔵） 松平土佐守「傑山様御形見物方方被進覚」（『山内家史料第十三代忠豊公紀』第一編、山内家史料刊行委員会、1982、757頁） 松平美作守（寛文八年戌申年二月六日条『今治拾遺』今治郷土史国府叢書資料編近世２、今治郷土史編さん委員会編集、1989、34頁）
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