■Carlo Ridolfi, Le meraviglie dell’arte, vol.2, Arnaldo Forni editore, 1999, p. 174.■このリドルフィのモットーについて好意的な見解として、たとえばF・ヴァルカノーヴァ、T・ピニャッティ『ティントレット』若桑みどり訳、美術出版社、1988年、16頁。また批判的な見解として、たとえばRodolfo Pallucchini & Paola Rossi, Tintoretto: Le opere sacre e profane, 2vol.,Milano:Electa, 1984, p. 11., Eric Newton, Tintoretto, Westport, 1972,(London, 1952), pp. 29−36.■アルベルティ『絵画論』三輪福松訳、中央公論出版、1988年、78−80頁。Julius SchlosserMagnino, La letteratura artistica. Manuale delle fonti della storia dell’arte moderna, traduzione diFilippo Rossi, Terza edizione italiana aggiornata da Otto Kurz, Firenze, 1967, p. 123, 127.■L. B. Alberti, Della Pittura,(a cura di)Luigi Malle, Firenze:Sansoni, 1950. p. 89. Salvatore Settis, “Ars Moriendi: Cristo e Meleagro”, Anni della Scuola Normale: Superriore di Pisa,Benedetto Varchi, Lezzione nella quale si disputa della maggioranza delle arti e qual sia più nobile, la注Louisa C. Matthew, “The Painter’s Presence: Signatures in Venetian Renaissance Pictures,”The Art■Paolo Pino, Dialogo di Pittura,(a cura di)Paola Barocchi, Trattati d’arte del Cinquecento fra 秋山聰「「芸術家としての神」から「神としての芸術家へ」」、『西洋美術研究』第3号、三元社、1999年、85−7頁。また同著者「ルネサンスの画家にとってのモデルとしてのアペレス」『西洋美術研究』第13号、三元社、2007年、106−120頁。■越川倫明「ティントレット」、『世界美術大全集イタリア・ルネサンス3』、小学館、1994年、―101―Bulletin(80), 1998, p. 639.Manierismo e Controriforma, tomo 1., Bari:Gius. Laterza & Figli, 1960, p. 127.Serie iv Quaderni 1−2, Pisa, 2000, pp. 148.scultura o la pittura,(a cura di)P. Barocchi, op. cit., p. 57.刻と絵画のパラゴーネについて書き記した多くの美術理論に認めることができる。パオロ・ピーノの著作『絵画問答』(1548年)には、ジョルジョーネが同様の手法によって描いた聖ゲオルギウスの絵について「素描、着想、彩色という絵画の三つの部分のすべてにおいて完全であると見なされています」と記されている(注14)。ピーノの『絵画問答』の出版後ほどなく制作されたこの作品については別稿をあらためたい。ところで、芸術家が古代の画聖アペレスにならってラテン語の未完了過去時制を用いた署名のある作品(たとえばミケランジェロの《ピエタ》やデューラーの《1500年の自画像》)は、今日傑作とみなされていることが多いように思われる。おそらく制作した当人もその作品に価値をおいたからこそ、そうした署名を残したのだろう。ここに時代を超えた価値の普遍性、あるいは作家と鑑賞者との等価性のあるコミュニケーションを想定することもできる。さまざまな芸術家の署名(faciebat)についての研究が進めば、こうした観点に立った考察も可能となるだろう。284頁。
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