鹿島美術研究 年報第25号別冊(2008)
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国際会議出席)日ポ友好五十周年記念 ポズナン大学日本学科創立二十周年記念Ⅱ.「美術に関する国際交流援助」研究報告―469―1.2007年度援助クラクフManggha日本美術芸術センター〈日本学国際会議〉日本の変貌 1900−2000文明の進化・革新を目指して日本美術史パネル「日本美術の機能―公と私の間」期   間:2007年10月24日〜29日場   所:ポーランド報 告 者:学習院大学 文学部 教授  佐 野 みどりシンポジウムの経緯と内容この国際会議は、日本とポーランド友好条約締結50周年事業の一環として開催されたシンポジウムの一つで、ポーランド南部に位置する古都クラクフのポズナン大学の日本学科の創立20周年を記念し、ヤギェロン大学、ポズナン大学、ポーランド日本学協会とマンガ美術芸術センター(2007年9月よりマンガ・センターは国立博物館となった。)の共催で開かれた日本学の国際学会である。日本学の国際学会としては、ワルシャワの記念シンポジウムとともにポーランドで初めて開かれるものであり、ポーランドの日本学関係者の大いなる期待が寄せられていたと聞く。会議は、10月24日から28日まで開かれ(28日はクラクフの美術館見学)、ポーランド、ドイツ、フランス、トルコ、イギリス、カナダ、日本から、政治学、社会学、語学、文学、歴史学、民俗学、比較文化、美術史など諸分野の日本学専門家が集まり、発表と討議を行った。聴衆には、ポーランドのポズナン大学やヤギェロン大学の日本学科の学生も多く参加し、ティーブレークやレセプションの会場で、発表者を囲んでのより親密な質疑応答や意見交換がなされ、参加者一同にとって、日本学の多様な拡がりに触れる良き機会であった。国際会議計画途上で、ヤシェンスキーコレクションを中核として設立されたマンガ・センターの共催でもあることから、急遽、〈日本の変貌 1900−2007文明の進

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