0、則0■0出0。」、「獬豸、王者獄訟平則出0、獄訟無偏000000000― 138 ―石には天人相関の讖緯説の影響を承けた「辟邪、瑞祥」に関する図像が多いことが指摘される。「讖」は図讖とも称される未来予知書、「緯」は儒家の経書を陰陽五行・災異瑞祥・神仙説などに拠って再解釈したものである。讖緯はまた「緯書」とも称され、この緯書には瑞祥・災異をめぐる記述が多い。いま『南陽漢代画像石墓』では「7、瑞祥、昇仙、辟邪」との分類が設けられ様々な瑞祥が挙げられるものの、そこに「■」の名称はみえない。先行する研究を見ても「瑞獣としての■」についての論究は殆どなく、その瑞獣としての成立に関する検討も為されない(注15)。しかし古来の瑞応を集めた六朝末の『瑞応図』では「王者知000曲直00。」(共に『唐開元占經』卷一百十六引)とあるように、六朝末期に至ると「■」は「獬豸」と同じ法獣としての職能を持つ「瑞祥」として描写されるのである。ではこうした「■」の瑞獣化はどの様な要因のもとに始まったのだろうか。それを促進した大きな要因として、「麒麟」の存在を挙げたい。4−2、「麒麟」と「獬豸」「■」 ― 独角(一角)獣の瑞獣化* 一角の瑞祥・麒麟の流行古く霊獣として『礼記』に見える麒麟が、鳳凰と共に瑞祥の代表格となるのは漢の讖緯説のもとであったが(注16)、■の瑞獣化の過程を探る本論がここで注目すべきは、「一角00(独角00)であること00000」が麒麟の重要な判定基準となっている点である(注17)。「瑞祥」は、古来、災異とともに中国の政治・思想の根幹を為すものであったが、天人合一の讖緯説が流行するのに従い、天が為政者の善徳に感応して降す「瑞祥」も、後漢初の章帝の頃迄にはその数と種類は一気に増加した(注18)。こうした風気のもと、一角をシンボルとする麒麟が「瑞祥」の代表格となるのと同調する形で、■は獬豸と共にその「一角」という特性ゆえに瑞獣化への道を歩み始めたのではないか。* 「獬豸」の瑞獣化 ― 天意を示す「一角獣」例えば、後漢初の王充『論衡』「是応」には、獬豸に関する次のような言及がある。 儒者説云;■■者、一角之羊也、性知有罪。■陶治獄、其罪疑者、令羊觸之、有罪則觸、無罪則不觸。斯蓋天生一角聖獸、助獄爲驗、故■陶敬羊、起坐事之、此則神奇瑞応之類也。 儒者の説によれば、獬豸(■■)は、一角の羊、生まれながらにして有罪の者陶が裁判をするとき有罪かどうか疑わしい者は、この羊にを見分けられる。■■■■■
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