⒃ 季吟は、具慶が幕府の御用絵師に就任した貞享2年(1685)に幕府の歌学方に就任した。具慶が源氏物語制作を依頼された際、その注釈書を季吟に頼んだことや、新玉津島神社の宮司となった季吟へ具慶が神影を写し、和歌とともに送ったことが『古画備考』に記されている。また、季吟は具慶筆「伊勢物語絵巻」の詞書を手掛けている。前掲注⒂下原氏論文、131頁。⒅ 『俳文学大辞典』角川書店、平成7年、964頁。2世立志の別号は松雨軒、和諧堂。常石英明『俳句人名辞典』金園社、平成9年、578頁。「とりつぎのそさう」に記される「松葉軒」は、「松雨軒」の誤りと思われる。■ 西尾実・安良岡康作『新訂徒然草』岩波書店、昭和3年。― 425 ―⒄ 佐藤悟「菱川師宣の再検討」『たばこと塩の博物館 研究紀要 第4号 江戸の出版文化─版⒆ 拙稿「菱川師宣における古典の享受と変容」『浮世絵芸術』157号、国際浮世絵学会、平成21年。⒇ 鈴木健一氏は、貞門の俳諧師と狩野派との交流を示す資料として、次の句を列挙している。図版出典図5は『江戸叢書』巻6、江戸叢書刊行会、大正5年、図6は『近世文学資料類従』仮名草子編24、勉誠社、昭和52年、図8・10・13・14は日本古典文学影印叢刊28『なぐさみ草 上』貴重本刊行会、昭和59年、図9・15は『師宣政信繪本集』天理圖書館善本叢書和書之部第67巻、天理大學出版部、昭和58年、図16は日野竜夫編『新編稀書複製会叢書』第34巻絵本・雛形本、臨川書店、平成3年、図17は黒川真道編『日本風俗図絵1』、柏書房、昭和58年より転載させていただきました。作品の調査及び図版掲載に際しては、神奈川県立金沢文庫、三重県立斎宮歴史博物館、東京藝術大学附属図書館の皆様、各作品御所蔵の方々の御厚情を賜りました。心より御礼申し上げます。吉具慶の徒然草図制作について─斎宮歴史博物館蔵「徒然草図下絵」を中心に─」『デアルテ』第22号、九州藝術学会、平成18年。本とその周辺─』たばこと塩の博物館、平成3年3月、47頁。狩野の屏風の桜をみてうつし置やかのこのへどのゝ糸ざくら(『崑山集』長頭丸(松永貞徳))狩野山楽にて土筆(つくづくし)中でほそきや絵書筆(『崑山集』長頭丸(松永貞徳))探幽法眼ノ吉野花見の時ほうげんの春の花見や吉野山(『崑山集』末吉道節)鈴木健一「近世初期の題画文学」『国語と国文学』、至文堂、平成7年、48頁。
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