1.2011年度援助期 間:2011年9月23日〜25日会 場:日本、東京藝術大学、国立オリンピック記念青少年総合センター報 告 者:東京藝術大学 美術学部 教授 島 田 文 雄本会議は、国際陶芸シンポジウム2011 in Japanの一環として、9月23日〜25日まで9カ国26大学の陶芸を専門とする教授、講師、学生205人を迎え、開催した。陶芸教育、伝統陶芸の諸問題、習慣、風俗から派生する陶芸社会の問題点などを共有し、各国の陶芸事情が浮き彫りにされ、かつ国際間の陶芸交流に気運が活発になった。国別にシンポジウムの要点と波及効果を述べる。アフリカ○アフリカの文化とジェンダーの問題など具体的作品を通じてビールの発酵貯蔵容器を題材にアフリカ陶芸の様々な問題点の提議と発表。○近代陶芸作家協会の設立と崩壊、経済的困難、電力不足、近代的な機械不足など様々な面での立ち遅れの現状報告とチャレンジを考察。○近い距離に住んでいる2人の陶芸家の大規模野焼きと小品野焼き焼法。色濃く残る陶器制作の制約や風俗、習慣から根強く残る女性差別問題、文様が指摘され、陶芸表現にも様々な制約上の表現で構成されている事が理解でき、アフリカ陶芸のシンプルで鮮烈な印象の作品の背景を見た。また陶芸に対する政策の貧困さ、電力不足、陶芸教育の困難さ、など報告されアフリカの現状の厳しさを痛感した。アメリカ○九谷焼のポストモダン的な取り組みに注目した研究発表。○伝統的なアメリカ薪窯と日本の穴窯の要素を結合した窯、制作工程と焼成結果の発― 507 ―⑴会議開催①国際陶芸シンポジウムⅡ.「美術に関する国際交流援助」研究報告
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