鹿島美術研究 年報第31号別冊(2014)
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注⑴傅申「張即之及其大字」(『南宋藝術與文化學術研討會 會議論文』台北故宮博物院、2010年、267−301頁)や陳根民『書芸珍品賞析 第5輯 張即之』(湖南美術出版社、2008年)、陳根民「張即之書藝摭談」(劉正成主編『中国書法全集50』栄宝斎、2000年、45−50頁)など。がcmに換算したものである。― 282 ―図版典拠〔図@2−18〕:©徳川美術館イメージアーカイブ/DNPartcom〔図@2−04〕〔図@2−16〕〔図@3−04〕:竹内尚次『江月宗玩墨蹟之写(禅林墨蹟鑑定日録)の研究 上』(前掲)⑵小松茂美『日本書流全史(上)』(講談社、1970年、485−487頁)、春名好重「張即之の尊重」(『書論 第35号』2006年、219−222頁)、角井博「日本における「張楷」の受容について」(『ふくやま美術館研究紀要第5号』2011年、37−49頁)参照。⑶大字の例は後に詳述。榜書に類するものに高松宮家蔵『御手鑑』所収の「素帽」があるが、張即之の書風を踏まえた別筆と判断される。中字の例としては、京都・観音寺蔵『手鑑』所収の写経の款記と見られる断簡を確認した。⑷「張即之」の極め札が付されている紺紙金字または銀字経には、林原美術館蔵(岡山美術館旧蔵)『世々の友』所収の法華経断簡、長野・善光寺蔵『大手鑑』所収の未詳経断簡、『古筆手鑑五』(『名家古筆手鑑集』思文閣、1971年)所収の未詳経、国文学研究資料館蔵(戸隠・久山家旧蔵)『手鑑』所収の金光明経断簡、河野記念館蔵『藁叢』所収の未詳経の5点が確認された。⑸長年日本に伝来し、近年アメリカのメトロポリタン美術館蔵となった後述の断簡(〔表〕の@2−⑹杜甫「古柏行」の記載は、呉其貞『書畫記』巻3・312頁、張丑輯『真迹日録』1集・39頁、『石渠寶笈初編』巻5・9頁、梁章鉅『退庵金石書畫跋』巻1・10、陸時化『呉越所見書畫録』巻3・1−2頁、張寧『方州集』(『佩文齋書畫譜』巻78・47頁引)、王世貞『弇州山人續稿』巻161・19−20頁、楊賓『大瓢偶筆』巻5「論宋人書」に見られた。その他の杜甫の詩を書いた作品の記載は、呉其貞『書畫記』巻4・416頁、王世貞『弇州山人續稿』巻161・20頁、詹東圖『東圖玄覧』巻3・1頁、『石渠寶笈続編』巻17・118頁等にある。⑺〔表〕のサイズ表記に際し、( )内に記載のものは、文献上の表記が尺寸であったため、筆者⑻〔表〕の参考文献の詳細は以下の通りである。竹内尚次『江月宗玩墨蹟之写(禅林墨蹟鑑定日録)の研究 上』(国書刊行会、1976年)、『書道藝術 第7巻』(前掲)、角井博「日本における「張楷」の受容について」(前掲)。⑼詩の表記は、『全唐詩』(中華書局、1985年)により、張即之の大字作品と異同が認められる場合は、箇所を明記した(以下同)。⑽図版は、『北京圖書館藏中國歴代石刻拓本匯編』中州古籍出版社、1990年、第44冊・95−98頁所収。09)はこれに含めず、日本伝来の作品として扱う。

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