鹿島美術研究 年報第31号別冊(2014)
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■ 白居易 『孤山寺遇雨』― 528 ―山文学新集』2)。「払波雲色重、灑葉雨聲繁、水鷺雙飛起、風荷一向翻、空濛連北岸、蕭颯入東軒、或擬湖中宿、留船在寺門」(高木正一註『白居易』岩波書店、1958年。)■ 「雨奇晴好」の詩は、16世紀の抄物にも収録されている。『中華若木詩抄』(大塚光信・尾崎雄二郎・朝倉尚校注『新日本古典文学体系 中華若木詩抄 湯山聯句鈔』岩波書店、1995年7月)。■ 田中一松「伝周文筆 四季山水図屏風」『國華』751、1954年。■ 中島純司「四季山水の変容─静嘉堂本伝周文四季山水図屏風の成立期をめぐって─」『ミューゼアム』191、1967年。 山下裕二論文、前掲注⒃。■ 狩野一渓『後素集』、1623年。「謝安囲碁図 謝安晋世人、洛陽の東山にて洞中に薔薇を種て碁をうつ」。「謝安」がいかに五山文学に登場するか、朝倉和氏による論攷がある。 朝倉和「「薔薇」発掘─五山文学素材考」『国語と国文学』88号、2011年。■ 救仁郷秀明「日本中世絵画における陶淵明と蘇軾」『東京国立博物館紀要』38号、2003年。■ 陸亀蒙については、『新唐書』巻196(隠逸伝)、『甫里先生文集』巻16等。拙稿「室町水墨画の煎茶─文人図様をめぐって─」『野村美術館研究紀要』16号、2007年。五山文学の例(画賛か)を挙げる。「扇面 六言、陸龜蒙買舟■、載得茶竃茟床、江湖〃無散客、白鴎長怨夕陽」(南江宗沅『漁庵小藁』『五山文学新集』6)等。■ 蘇軾らしい人物が楼台や楼閣中に描かれるのは、彼が「望湖楼」を詠んだ詩に由来するか。抄物の例。「卷地風來怱吹散、望湖樓下水如天 (坡九)」「望湖樓下水浮天、楊柳堆烟不碍船 (格十一西湖〕」『點鐵集』。

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