鹿島美術研究 年報第31号別冊(2014)
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■ 高城弘一編著『覆刻『昭和古筆名葉集』付・小手鑑『金砂城』』2011年度大東文化大学人文科■ 古谷稔「世尊寺行俊」前掲注⑹『二玄社版 日本書道辞典』。■ 木下政雄「古筆切における筆者伝承と書格の表示について」『学叢』15号、京都国立博物館、1983年、藤井隆「古筆切総説」『国文学古筆切入門』和泉書院、 1985年、小林強「古筆極札の信憑性」1・2『古筆切研究』1、思文閣出版、2000年、久保木秀夫・加藤昌嘉「古筆切と古典文学研究」『古筆への誘い』三弥井書店、2005年などがある。■ これら指標は混在するものでもあろうし、また様式の指標であるとしても、当該古筆切と伝称筆者の実際の筆跡とが近しいこともあれば、無関係にある様式の指標とされうる点にも、注意したい。■ 田中登「49世尊寺行俊 長門切(平家物語)」『平成新修古筆資料集』1、思文閣出版、2000年、高田信敬「12異本平家物語断簡 長門切(伝世尊寺行俊筆)」『和歌と物語 鶴見大学図書館蔵貴重書80選─学校法人総持学園創立80周年記念─』鶴見大学、2004年など。■ 前掲注⒂青蓮院蔵本複製『夜鶴庭訓抄』。濁点は稿者による。■ 『夜鶴庭訓抄』の記述は、能書(就中、朝廷の書き役)としての職能でないことを述べたものであろう。なお、『源氏物語』については、家祖・行成以来、世尊寺家には代々、家の証本が伝えられたと考えられる。池田亀鑑編著『源氏物語大成』7、中央公論社、1956年、参照。■ 現在、「長門切」の最大のコレクションを有する鶴見大学図書館の第128回貴重書展「中世の学芸─勅撰集・軍記・目録─」解説(2011年)は、「数筆の寄合書であるとみられる」と述べる。佐々木孝浩「巻子装の平家物語─「長門切」についての書誌学的考察─」『斯道文庫論集』47輯、慶應義塾大学附属研究所斯道文庫、2013年は、筆跡を3種に分類する。■ 池田和臣「長門切の加速器分析法による14C年代測定」前掲注⒅『「文化現象としての源平盛衰記」研究』3が津守国冬の、平藤幸「新出長門切数葉の紹介」(同上)が周興の事例を紹介する。前掲注⒅平藤氏「新出『平家物語』長門切─紹介と考察」も参照。■ 池田和臣・小田寛貴「続 古筆切の年代測定─加速器質量分析法による炭素14年代測定─」『紀要』言語・文学・文化、105号、中央大学文学部、2010年、前掲注■池田氏「長門切の加速器分析法による14C年代測定」。数値は後者による。■ 『伏見宮本「文机談」解題 釈文』吉川弘文館、1961年、5頁。■ 村田正志『証註椿葉記』宝文社、1954年(のち『村田正志著作集』4、思文閣出版、1984年)。■ 例えば、『世尊寺流の書』展図録、春日井市道風記念館、2010年を参照。本図録は、世尊寺家― 572 ―盤研究(B)「「文化現象としての源平盛衰記」研究─文芸・絵画・言語・歴史を総合して─」による公開シンポジウム「1300年代の平家物語─長門切をめぐって─」(於:國學院大學)が相次いで開催された。シンポジウムでは、稿者も報告を行った。松尾葦江編『「文化現象としての源平盛衰記」研究』3、平成24年度報告書、2013年に要旨掲載。「長門切」に関する研究動向については、平藤幸「新出『平家物語』長門切─紹介と考察」『国文学叢録─論考と資料』笠間書院、2014年にまとめられている。⒆『古筆手鑑大成』4国宝 藻塩草(京都国立博物館蔵)、角川書店、1985年、261頁。⒇伊井春樹・高田信敬編『古筆切提要─複製手鑑索引─』淡交社、1984年に収載の縮印、65頁。■ 松本文子「〔翻刻〕『類葉抄』と『古筆名葉集』付 西尾市岩瀬文庫所蔵『明翰鈔』古筆関係部分」『鶴見日本文学』11号、2007年、52頁、86頁、118頁。学研究所報告書、2012年、32頁。を伝称筆者とする古筆切を多数収載する。

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