― 598 ―通訳者である貫井、川瀬の両氏、東京講演会のオーガナイザーである松原氏、両講演会の開催について様々な助言をいただいた大髙保二郎氏(早稲田大学 教授)ら、大勢の美術関係者の尽力を賜って十分に達成できたように思われる。この場を借り、関係各位に厚く御礼を申し上げる。なお、両講演の講演録は2016年3月までに何らかのかたちで刊行される。また、ポルトゥース氏も長崎の教会(大浦天主堂、浦上天主堂など)や鎌倉の寺社(円覚寺、長谷寺、高徳院、鶴岡八幡宮など)を積極的に回り、いくつもの古書店や骨董品店を訪ねるなど、日本文化への興味や造詣を深めたようである。今回のポルトゥース氏の来日がベラスケスのみならず、広く「スペイン」や「美術史」の国内研究において相応の刺激となったこと、そして同氏にとっても見聞を広げるよき旅であったことを願ってやまない。⑵ 海外派遣①「異文化教育における彩飾写本の可能─ 研究と教育の「共生」をもとめて─」期 間:2014年9月14日~2014年9月29日(16日間)出 張 国:ポルトガル、フランス、ポーランド報 告 者:帝塚山学院大学 非常勤講師 田 辺 めぐみ今回の海外派遣はドゥヴィーズにかんする国際シンポジウムでの研究発表と、中世関係ポータルサイト「メネストレル」の研究集会・総会に参加することを主目的としたものである。ただし筆者は現在、教育における学術成果の有益なあり方を模索しているため(注1)、フランス語や文化史教育に繫がり得る研究課題の発展と深化を心掛けた。紙幅に制限もあり以下にはその概要を記すにとどめざるを得ないが、派遣期間中に得た多くの成果については、詳細報告を適宜行ってゆく予定である。1.国際シンポジウム《EMPRESAS-DEVISES-BADGES》(於 :バターリャ修道院)(注2)ドゥヴィーズにかんする初の国際シンポジウムは、世界遺産であるバターリャ修道院内の会場で開催された(注3)。前夜には同修道院のディレクターJoaquim Ruivo氏によって歓迎会が催され、フランス、ポルトガル、イタリア、スペイン、ドイツから来た研究者の交流が円滑に始まることとなった。そして翌朝にはバターリャ市長の歓
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