鹿島美術研究 年報第34号別冊(2017)
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式涅槃儀礼の受容─」『仏教藝術』344 2017年⒂『臥雲日件録』応安3年(1370)7月30日(前略)而又告曰、公既稱侍眞、余之如是説、即 對開山祖師眞而懺罪也、庶乎莫作斷佛種、莫作贋浮屠之伍、千萬々々、余堅守一節、持和合論、以告來(後略)⒃海老根氏 注⑴参照⒄東福寺普門院の蔵書は円爾以来集められてきたものであり、その目録「普門院經論章疏語録儒書等目録」は『大正新脩大蔵経』巻71に収められている。ここには傳燈録、廣燈録、続燈録、普燈録、聨灯録、傳燈録、五灯会元、宗鏡録、唐高僧伝といった灯録集から、禅苑清規など清規、無準和尚語、無準行状、圓悟語、圓悟心要、佛光録といった祖師の語録、宗派図などが認められ、残念ながら祖師図の記述はないが、厳中周噩が着賛のソースとした出典は確認される。現在東福寺に伝来する祖師図の数を考えても、当時多くの経典、語録とともに同寺に保持されていたのは間違いないだろう。図1~4、10、11は『禅 ─心をかたちに─』東京国立博物館・京都国立博物館 2016年図5~8は『禅寺の絵師たち』山口県立美術館 1998年より引用― 411 ―― 411 ―

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