鹿島美術研究 年報第35号別冊(2018)
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センターの蛍光X線分析による。)試料Bは表面付着の型土が採りきれず、多数の土に由来する不純物が出た。二点では試料の状態に差があり、比較し難いものの、銅、錫以外の成分は主に型土と関係すると考える。試料Aに検出された塩素は試料採取の過程において混入したと考える。 また、鋳造での金属の酸化の確認として、表面を磨いていない試料Bからは、酸化ケイ素、酸化第一銅、酸化スズ、酸化第二銅、銅、錫が検出された。(分析はアグネ技術センターのX線回折法による。)⑽水平に対しておよそ25°傾ける。⑾坩堝内の地金を温度計によって直接計測する。加熱中の炉内で1217℃、計測直後にガスを止めた。鋳造直後が1149℃である。― 139 ―― 139 ―

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