[謝辞]本研究の調査遂行にあたり、Crafts Study CentreのJean Vacher氏、大原美術館の柳沢秀行氏より、格別のご高配とご協力を賜りました。またお茶の水女子大学の鈴木禎宏氏より、ご助言を多数賜りました。記して心より謝意を表します。⒃Simon Olding, The Etcings of Bernard Leach, Crafts Study Centre, 2010. 日本語訳あり。⒄西山純子「大正初年の版画熱」『躍動する魂のきらめき 日本の表現主義』栃木県立美術館、ま美術館、神奈川県立近代美術館)展等に出品(図版は同展図録、読売新聞大阪本社、2009年、146頁に掲載)。⑺①は「岸田劉生作品色刷会に就て広告」『白樺』8巻8号、1917年7月、『全集』第2巻、172-173頁。③は「色刷会報三」初出(1918年8月24日)、「或る自作の静物画について(静物の美の実感)」として『画集及芸術観』収録。⑻岸田、前掲注⑴。⑼リーチの事跡については鈴木禎宏『バーナード・リーチの生涯と芸術』(ミネルヴァ書房、2006年)を参照した。⑽鈴木、前掲書、38頁。⑾鈴木禎宏氏のご教示によれば、リーチは戦後に身に着けた「ウェット・ハンドル」の技法について、取っ手の内側を人の手になじむ形に作るべきだと述べたという。岸田による「壺」の取っ手は、技術が上がり、そのような造形上の配慮が可能となった戦後のリーチの壺に近いようにも思われる。⑿鈴木、前掲書。⒀鈴木禎宏氏の教示による。⒁ゴブレット《ヒノモト》(『美術新報』14巻2号掲載)には、富士山と思われる山容を遠景に持つ風景が、太さのある線描で描かれている。また《染付蔵前風景図壺》(河井寛次郎記念館、1912年)には細い線描で風景が描かれている。⒂『白樺』11巻5号掲載、同年6月に柳宗悦編集で『リーチ』として手書石版刷で刊行された(『全集』2巻、280-286頁)。『リーチ』の英語版であるMuneyoshi Yanagi, ed., An English Artist inJapan, Tokyo: Matsutaro Tanaka, 1920 にも収録。兵庫県立美術館、岩手県立美術館、松戸市教育委員会、美術館連絡協議会、2009年、86頁。⒅「内なる美」の構想と静物画制作の密接なかかわりを指摘した先行文献は次の通り。蕃木康博「《静物(赤き林檎二個とビンと茶碗と湯呑)》について─劉生静物画のなかでの一考察─」『ふくやま美術館 研究起用』創刊号、2001年3月、75-98頁。吉田暁子「消された手 ─岸田劉生による1918年制作の静物画をめぐる試論─」『美術史183号、2017年10月、170-183頁。⒆田中淳「岸田劉生研究─『駒沢村新町』療養期を中心に」『美術研究』422号、2017年8月、29-76頁。― 403 ―― 403 ―
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