鹿島美術研究 年報第36号別冊(2019)
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⒆ 赤松の画塾開設年については、自伝絵巻《やっとこどっこい》(昭和24年)の解釈により明治40年と41年の2説に分かれるが、本稿では『大阪現代人名辞書』(文明社、大正2年)の記述に従い、明治41年とした。 前掲注⑶ 細木原青起『日本漫画史』雄山閣、大正13年 須山計一『日本漫画100年』芳賀書店、昭和43年 この年、鉄道国有法により民間鉄道会社17社が国に買収された。原敬は内務大臣として法案成立に尽力した。本図は、鉄道施策の中心人物原敬と国有化の対象でない市電を描いたと考えられる。⒅ 展覧会では「小寺鳩甫と酒井七馬~『大阪パック』から「新寶島」まで」展、京都国際マンガミュージアム、平成28年、「再発見!小寺鳩甫」展、伊丹市立美術館、平成28年。文献では、増田のぞみ「近代大阪における漫画出版─諷刺雑誌・漫画雑誌が伝えるもの」吉川登編『近代大阪の出版』創元社、平成22年、大橋眞由美「住吉大社『御文庫』を通してみた、輝文館の出版物─『大阪パック』、『赤雑誌』、および絵本」『出版研究』第41号、平成22年。なお、大阪パックについては清水勲による長年の研究が基礎的文献であり、主な書誌情報は上記増田論文内に記されている。⒇ 『朝日画人伝』朝日新聞社社史編集室、平成5年(社内用文献) 羽様荷香「苦笑快笑笑った二十年(上)」『大阪パック』第21年第20号、大正15年10月。羽様は 清水勲編『漫画雑誌博物館8 大阪パック』国書刊行会、昭和61年 大阪パックで人気企画であった時事川柳のうち一部を再録したもの。画は広瀬勝平と小寺鳩甫究所、平成17年小説家でもあり、一時期神戸新聞社にも所属していたことが知られるが、詳細は不明。による。輝文館、大正15年附記  『大阪パック』創刊号から第2年第23号までの初期の冊子については、花園大学歴史博物館所蔵資料を調査させていただいた。記して感謝申し上げます。― 167 ―― 167 ―

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