⒃ ヤンの息子で同じく画家となったヤン2世は、画商クリソストモ・ファン・インマゼールへの1631年の手紙で、ヤンが亡くなるまで所有していた《死の勝利》のコピーとみられる作品について、1000ギルダーという高値での購入を打診している。Jean Denucé, Briefe und Dokumente in Bezug auf Jan Breugel I und II, Antwerpen, 1934, p. 70.⑷ ピーテル・ブリューゲル2世の作品については次を参照。Klaus Ertz, Pieter Breughel der Jüngere ⑸ ヤン・ブリューゲルの作品については次を参照。Klaus Ertz, Jan Brueghel der Ältere （1568－1625）: kritischer Katalog der Gemälde, Lingen: Luca Verlag, 2008－2010.⑹ Klaus Ertz, op. cit., ［n. 4］, Bd. 2, pp. 257－272.⑺ ピーテル2世による《死の勝利》のコピーは1988年に発見され、1993年にアントウェルペンのマイヤー・ヴァン・デン・ベルフ美術館で公開された。森洋子氏によると、2000年に売却され、以降、所在不明となっている。森洋子「ブリューゲル二世の新発見《死の勝利》」『ブリューゲル探訪 ： 民衆文化のエネルギー』未來社、2008年、136－142頁。作品発見の経緯については、James I. W. Cororan（ed.）, op. cit., ［n. 1］, pp. 5－8.⑻ ブリューゲル研究史については次を参照。Sabine Penot, “The Rediscovery of Pieter Bruegel the Elder. The Pioneers of Bruegel Scholarship in Belgium and Vienna,” in: Bruegel: the hand of the master, exh. cat., Kunsthistorisches Museum, Vienna, 2018, pp. 317－329.⑼ この展覧会は1997年から1998年にかけ、エッセンのヴィラ・ヒューゲル、ウィーン美術史美術館、そしてアントウェルペン王立美術館を巡回した。Klaus Ertz und Christa Nitze-Ertz （eds.）, Pieter Breughel der Jüngere - Jan Brueghel der Ältere: Flämische Malereium 1600: Tradition und Fortschritt, exh. cat., Villa Hügel, Essen, Kunsthistorisches Museum, Vienna, and Koninklijk Museum voor Schone Kunsten, Antwerpen, 1997－1998.⑽ Christina Currie and Dominique Allart, The Brueg（H）el phenomenon: paintings by Pieter Bruegel the Elder and Pieter Brueghel the Younger, with a special focus on technique and copying practice, Royal Institute for Cultural Heritage, 2012.Ibid., pp. 879－900.⑾ ⑿ 各作品の比較作業は所蔵館における実見および提供を受けた画像をもとにおこなった。また所蔵先不明となっている旧クリーヴランド版については次を参照した。James I. W. Cororan （ed.）, op. cit., ［n. 1］, pp. 15－21.Ibid., p. 16.⒀ ⒁ ただし、とりわけピーテル2世の工房において制作されたとみられるコピーについては、正確さや品質に劣るものも多い。なお、両作品についてはC. キューリとD. アラート両氏により、入念なケーススタディがおこなわれている。Christina Currie and Dominique Allart, op. cit., ［n. 9］.⒂ ピーテル2世は滞納していた借家の家賃の支払いのため、弟のヤンと妹のマリアに自身の相続⒄ ピーテル1世の《死の勝利》は、画家の没後500年を記念して2018年10月よりウィーン美術史美術館にて開催された展覧会に出品されるにあたり、大規模な修復及び調査が実施され、今後の研究の進展が期待されている。今後はプラド美術館より提供を受けた赤外線リフレクトグラフィ画像及びⅩ線画像を用いて、絵具層の下に描かれた下絵とコピー作品との比較作業を実施予定である。⒅ 高価な手織りのレース襟のついたドレスは、当時ヴェネツィアの裕福な女性たちにもてはやさ― 300 ―― 300 ―（1564－1637/38）: die Gemälde mit kritischem Œuvrekatalog, Lingen: Luca Verlag, 2000.を一部譲渡したという。森洋子、前掲注⑵、65頁。
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