注⑴林みちこ「1910年日英博覧会と「やまとひめ」─日本を表象する女神像の誕生とその背景─」『近代画説』第25号、明治美術学会、2016年、83-101頁;Hayashi Michiko,”The VanishingGoddess: A Transformation of a Symbolic National Image in Imperial Japan”, Proceedings of TsukubaGlobal Science Week, 2017, pp. 53-56.が描かれるようになる。こうした国家表象としての女神像は昭和15年(1940)までは絵画のなかにもみられた。しかし終戦後GHQによる「神道指令」と並行するように女神図像は消滅していった。今後はこの「女神像の消失」について研究を深めたい。⑵菅野洋人「新聞付録《やまとひめとブリタニヤ》について」『郡山市立美術館研究紀要』第3号、郡山市立美術館、2003年、25-38頁。⑶東田雅博『大英帝国のアジア・イメージ』(ミネルヴァ西洋史ライブラリー14)、ミネルヴァ書房、1996年。東田雅博『ジャポニスムと近代の日本』山川出版社、2017年。⑷遊佐徹「『やまとひめ』と近代中国」『岡山大学文学部紀要』第55号、岡山大学文学部、2011年、83-94頁。⑸鳥羽重宏「天照大神の像容(イメージ)の変遷について─女体像・男体像から、雨宝童子にいたる図像学─」『皇學館大學神道研究所紀要』13巻、皇學館大學神道研究所、1997年、119-179頁。⑹榎村寛之『伊勢斎宮と斎王:祈りをささげた皇女たち』(塙選書101)塙書房、2004年。『伊勢斎宮の歴史と文化』塙書房、2009年;『伊勢神宮と古代王権:神宮・斎宮・天皇がおりなした六百年』(筑摩選書0036)筑摩書房、2012年。『斎宮─伊勢斎王たちの生きた古代史』(中公新書2452)中央公論社、2017年ほか。⑺『描かれた歴史:近代日本美術にみる伝説と神話』図録、兵庫県立近代美術館、神奈川県立近代美術館、1993年;山梨俊夫『描かれた歴史:日本近代と「歴史画」の磁場』ブリュッケ、2005年。⑻若桑みどり『皇后の肖像:昭憲皇太后の表象と女性の国民化』筑摩書房、2001年。⑼メラニー・トレーデ「近代国家の象徴としての古代女神─紙幣における『神功皇后』の表象」『鹿島美術研究』年報第23号別冊、鹿島美術財団、2006年、327-338頁。⑽千葉慶『アマテラスと天皇〈政治シンボル〉の近代史』(歴史文化ライブラリー334)吉川弘文館、2011年。⑾原武史『皇后考』講談社、2015年。⑿増野恵子「聖と俗の天皇肖像─明治天皇『御写真』と非公式肖像」『天皇の美術史6 近代皇室イメージの創出 明治・大正時代』(塩谷純、増野恵子、恵美千鶴子)吉川弘文館、2017年、77-147頁。⒀及川智早「神功皇后伝承の近代における受容と変容の諸相─絵葉書・引札というメディアを中心に─」『国文学研究』148号、早稲田大学国文学会、2006年、1-11頁。「イザナキ・イザナミ神交合譚の幕末、近代における受容と変容」『古事記年報』59号、2016年、1-29頁。『日本神話はいかに描かれてきたか─近代国家が求めたイメージ─』新潮社、2017年。⒁児島薫「藤島武二研究拾遺─『天平時代』および『東洋』の表現について」『近代画説』第20号、明治美術学会、2011年、44-55頁。『女性像が映す日本─合わせ鏡の中の自画像』ブリュッケ、2019年。― 330 ―― 330 ―
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