鹿島美術研究 年報第36号別冊(2019)
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 78 9234 6中1234567下 下12 234 45345676567 9表1 メット本・永青文庫本場面一覧表絵画化された場面場面数2627衆徒30人は発心し、噡西と名を改めた桂海のもとをたずね、弟子になった。28噡西は雲居寺を開き、三尊来迎の儀式(迎講)を執り行い、多くの人を教化した。1比叡山の僧侶桂海、石山寺に参籠中、夢に美しい稚児を見る。2桂海、再度の石山詣の途中、三井寺聖護院の庭で夢に見た稚児を垣間見る。3桂海、翌日聖護院を訪れ、昨日の稚児の侍童に会い、稚児が花園左大臣の子息梅4侍童、梅若に文を送るよう桂海に勧める。5侍童、梅若に桂海からの文を届ける。何某の僧都が通りかかり、梅若は文を隠す。6侍童、桂海に梅若からの文を届ける。7桂海、梅若恋しさゆえに、比叡山への帰路を引き返す途中、文を携えた侍童と遭8桂海、侍童の計らいで三井寺のある坊に滞在し、梅若に逢おうと試みるが、失敗9梅若、侍童の案内で桂海のもとへ忍び入り、逢瀬を遂げる。10侍童、梅若の文を桂海に届ける。11梅若、桂海に会うために侍童とともに三井寺を抜け出し、比叡山を目指す。12唐崎の松のもとで休息していた梅若と侍童、山伏に扮した天狗に攫われ、大峯山13梅若の失踪を桂海の仕業と怒った三井寺の衆徒、梅若の父が事情を承知している14三井寺の衆徒、戒壇を建立し、寺を城郭に構える。15比叡山の衆徒、三井寺を襲撃する。三井寺は新羅明神の社殿を残して灰燼に帰す。16天狗たち、三井寺の惨状を笑い合う。梅若たちの石牢に、一人の翁が新たに幽閉17翁の正体は龍神であった。梅若と侍童、翁の力を借りて石牢を脱出する。18梅若と侍童、焼け野原となった花園左大臣邸を目の当たりにする。19梅若と侍童、三井寺に行き、堂宇が一つ残らず焼き払われている惨状を見る。20梅若と侍童、新羅明神の拝殿で一夜を明かす。21梅若と侍童、石山寺に三井寺の門主が避難していないか訪ねるが、徒労に終わる。22侍童、桂海に梅若からの文を届ける。23桂海、梅若の文を見て、侍童とともに石山に急ぐが、大津を過ぎたところで、旅24桂海ら、勢多の橋詰めで梅若の懸守を見つけ、急ぎ舟を出すが時すでに遅く、水25桂海と侍童、梅若の遺体を鳥辺野で葬る。若であることを知る。遇する。に終わる。釈迦嶽の石牢に幽閉される。に違いないと花園左大臣邸を襲撃する。される。梅若、自死を決意し、侍童に桂海への文を託す。人から梅若らしい稚児の入水のことを知らされる。中に梅若の亡骸を発見して悲しみにくれる。三井寺の衆徒30人、新羅明神の社殿に離山の報告のため一夜こもると、新羅明神の夢告で、梅若は桂海を発心させるために、石山寺の観音が化身した姿であったことを明かされる。― 364 ―― 364 ―メット本永青文庫本巻段巻段上1上12345101112(8)

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