鹿島美術研究 年報第36号別冊(2019)
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⒆Andrew W.Tuer, The book of delightful and strange designs: being one hundred facsimile illustrations ofthe art of the Japanese stencil-cutter, London: Leadenhall Press, [1893]⒇Théodore Lambert, Motifs décoratifs tirés des pochoirs japonais, Paris: Librairie générale del'architecture et des arts décoratifs, [1909] Maurice Pillard Verneuil, Étoffes japonaises tissées et brochées / 80 planches précédées d'une préfacede G. Migeon, Paris: Librairie centrale des beaux-arts, [1910]月7日から2017年の3月13日まで開催された。エルミタージュ美術館所蔵の、フォルチュニの父の所蔵であった《フォルチュニの壺》を核に、所蔵品の歴史的染織品とフォルチュニによる服飾作品、服飾関連資料を対峙させるという構成であった。⑾「マリアノ・フォルチュニ ヴェネツィアのスペイン人(Mariano Fortuny, un espagnol à Venise)」展は2017年10月4日から2018年1月7日まで開催された。ヴェネツィアのフォルチュニ美術館所蔵を中心とした絵画、写真、資料などを導入部とし、同館やガリエラ宮パリ市立モード美術館所蔵のフォルチュニによる服飾作品とその造形のプロセスを提示した。⑿マリアノ・フォルトゥニ・イ・マルサル(Mariano Fortuny y Marsal)はレウス生まれのカタロニア人の画家で、バルセロナの地方政府より奨学金を与えられてローマで学んだ。スペイン・モロッコ戦争の従軍画家としてモロッコへ派遣され、その後、明るい光に満ちた北アフリカの風俗を多く描いたことで知られる。パリのグーピル商会扱い画家でもあった。特にスペインでは19世紀の主要な画家として知られ、作品はプラド美術館、カタルーニャ美術館ほか、ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館、メトロポリタン美術館、日本では長崎県美術館にも所蔵されている。近年では、2017年11月21日から2018年3月18日まで、プラド美術館で大規模な回顧展が開催された。⒀一族には画家、建築家、美術評論家がおり、セシリアの父と祖父は共にプラド美術館の館長を務めた画家、兄弟も画家であった。⒁現在エルミタージュ美術館の所蔵となっている15世紀の《フォルトゥニの壺》(inv.Φ-317)は父の蒐集品で、没後に売却され、1885年にエルミタージュ美術館の所蔵となった。⒂母は少なくとも4点の日本のきものを所蔵し、後年、フォルチュニの妻のアンリエットはそれらをドレスの上から羽織る室内着として用いた。⒃枠に入れた縦長の色紙状の紙に貼り付けたらしい人物と、「皇后宮大夫俊成」、「大僧正慈圓」、「前中納言定家」、「従二位家隆」などの文字が短冊に書かれており、百人一首の歌人を描いた、おそらくは明治期以降に大量に作られて欧米へ輸出された絵画の一種かと思われる。⒄パリの国立産業局(Office national de la propriété industrielle)に提出された。1910年5月24日申請、1911年5月26日認可、1911年8月1日公示。427307号。⒅……Jusquʼici les pochoirs ont été obtenus par deux procedés. Lʼun est le systeme japonais qui consiste àdécouper le dessin dans deux feuilles de papier convenable et à les coller ensemble emprisonant entre elles des cheveux ou les filaments appropriés destiné à relier et réunir les différentes parties du déstin……― 481 ―― 481 ―

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