鹿島美術研究 年報第36号別冊(2019)
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図3  オ・ニュエ(Or Nué /シェイデッド・ゴールド(Shaded Gold)) 図4  スプリット・ステッチ(Sprit Stitch) 土台布の上に横たえた糸を、別の糸で土台布の裏面に引き込み、 縫い留め付ける。引き込む糸の間隔で、面や線に模様を表現する技法。横たえた金糸を様々な色の糸で留め付け、その糸の 密度や色で濃淡をつけ、図案に陰影を表現する技法。縫い始め位置から一目縫い、その縫い目の中央から針で糸を割り 分け、糸を引き上げ鎖状のステッチ返し、線や面を縫う技法。縫い始めから針を出し、右に向かって、針を刺す。3分の1 くらい戻ったところで、針を出し、線を表現する技法。サテン・ステッチで縫う面より、大きな面を縫う技法。長短の針目で隙間なく糸を渡す。糸の色を変え、陰影や立体感を表現することにも用いられる。生地の経糸と緯糸が交わる布目を同じ本数で斜めにすくい、×で図案を表現する技法。 ×は上になる方向を必ず同じにし、裏の糸が長く渡らないように縫い進める。編んだような線や面を表現する技法。縫い始めの布目から下方緯糸4本目に針を出 し、上方右斜め経緯各4本目の布目に差し込む。左経糸2本目の布目に針を出し、 下方右斜め経糸2本、緯糸4本目の布目に刺し、左経糸2本目の布目に針を出す。土台となる糸を留め付け、その上から土台の糸が見えないように施し、 立体的な線を表現する技法。平縫いでは糸渡りが長すぎる広い面を縫い埋める時など、針足に長短を付けつけて 面を埋める技法。糸の色を変えて陰影や立体感を表現することにも用いられる。― 548 ―― 548 ―図1  アンダーサイド・カウチング(Underside Couching) 図2  サーフェイス・カウチング(Surface Couching) 土台布の上に横たえた糸を別の糸で留め付ける。 留め付ける糸の間隔で、面や線に模様を表現する技法。図5  ステム・ステッチ(Stem Stitch) 図6  サテン・ステッチ(Satin Stitch)/ 平縫い(日本刺繍) 輪郭線の端から端まで平行に隙間なく糸を渡して面を 表現する技法。図7  ロング・アンド・ショートステッチ(Long and Short Stitch) 図8  クロス・ステッチ(Cross Stitch) 図9  プレート・ステッチ(Plait Stitch) 図10  レイズド・ワーク(Raised Work) 図11  刺し縫(日本刺繍)

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