鹿島美術研究 年報第36号別冊(2019)
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図7 参加したデュペレ応用美術学校陶芸科の学生と共に図5 焼成中の窯②19世紀フランスにおける「型取り」による造形とその言説研究図6 焼成が終わった茶碗(左:山本氏作品、右:三上氏作品)期   間:2018年10月10日~12月9日(61日間)派 遣 国:フランス共和国、ベルギー王国報 告 者:パリ・ナンテール大学 博士課程  請 田 義 人報告者は2018年10月10日から12月9日まで、パリ、リール(フランス)、およびブリュッセル(ベルギー)に滞在し、現在準備中の博士論文のための研究・調査を行った。これに加え、今後の報告者の研究活動に資するであろう専門家等との交流を行うことができたため、その経過をここに報告する。現在、パリ・ナンテール大学の博士課程に在籍する報告者は、「型取り」(石膏などによって人体や静物などから型をとり、その忠実な複製を生み出す作業のこと)の分析を中心とした、19世紀フランス造形史の見直しを目指す博士論文を準備している。今回の滞在の主な目的は、その博士論文の一部をなす2点の重要な作品、オーギュスト・ロダン作《青銅時代》(1877)およびリール美術館所蔵《蠟製頭部像》についての調査を行い、より発展的に考察するための史料を収集することにあった。― 604 ―― 604 ―

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