注⑴六角紫水「蒔繪も一種の繪畫なり」『建築工藝叢誌』1－2、1912年。⑵北澤憲昭『美術のポリティクス─「工芸」の成り立ちを焦点として』ゆまに書房、2013年。⑶村野夏生『漆の精 六角紫水伝』構想社、1994年。「国宝を創った男 六角紫水展」図録、広― 144 ―― 144 ― 前掲注⒆。とを直接意味するわけではない。1927年に開設された帝展工芸部は技術のみに優れた作品を排し、制作においては構想や作家の個性表現が重視された。赤塚自得、六角紫水はともに帝展工芸部審査員となり、漆芸界の重鎮として後進の指導を担っていく。後には紫水門下より山崎覚太郎や太齋春夫など、官展で漆絵を展開する作家が輩出された。時代の転換と共に、試みは次世代に引き継がれたのである。本研究にかかる調査については、東京藝術大学教育資料編纂室（現・美術学部近現代美術史・大学史研究センター）大西純子氏、浅井ふたば氏、東京藝術大学大学美術館黒川廣子氏に格別のご高配を賜りました。あつく感謝申し上げます。島県立美術館、2008年。⑷「紫水自叙傳（後編）NO2 色漆の研究について」（原稿用紙に手書きのコピー23枚、未公刊）東京藝術大学美術学部近現代美術史・大学史研究センター所蔵。⑸「色漆發明苦心談（上）、（下）」『日本美術』40、41、1902年。⑹「色漆工藝上の新發明」読売新聞、1901年10月19日。⑺細野正信「前期日本美術院」『日本美術院百年史二巻 上』1990年、日本美術院。⑻磯矢完山「色漆の應用製作」読売新聞、1902年11月3日。「色漆の大進歩」『日本美術』33、1901年。⑼六角紫水「漆工藝術の前途」『現代之圖案工藝』42、1917年11月。⑽蒔絵師源三郎『人倫訓蒙図彙』、1690年（『日本庶民生活資料集成 第三十巻』三一書房、1985年、408－409頁）。⑾小林祐子「蒔絵と絵師たち」『漆芸品の鑑賞基礎知識』至文堂、1997年。⑿「遺稿 紫水自叙傳（其の二）」『日本漆工』17、1950年。⒀前田健次郎「思想と製造の関係」『日本漆工會雑誌』6、1901年。⒁近藤松華「圖按の秘訣」『日本漆工會雑誌』5、1900年。⒂前掲注⒀。⒃臥牛生「師匠と先生」『日本漆工會雑誌』220、1919年。佐藤紫外「弟子と学生」『日本漆工會雑誌』223、1919年。⒄松田権六『うるしの話』岩波文庫、2001年、231－232頁（初出：岩波新書、1964年）。⒅「六角紫水氏作帝展出品方盆問題について」『日本漆工会会報』320、1927年、19頁より堆朱楊成の発言。⒆赤塚自得「會員諸君にご相談」『日本漆工會雜誌』115、1910年。⒇赤塚自得君「繪畫研究會の趣旨」『日本漆工會雑誌』130、1911年。小山正太郎君講演「工藝家として修養の寫生速成術」『日本漆工會雑誌』132、133、1912年。
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