― 670 ―― 670 ―を採用した。平成31年(2019)2月:瀧澤によるスライド現物と撮影データの照合確認が終了したことを受け、分担を決め、サンプリングを開始した。史料館により、辻本人による分類・整理体系とスライド配列順に依拠し、個々の撮影データとの照合を確実に行えるよう、目録作成を支援するエクセル・データが提供された。平成31(2019)年3月:サンプリング結果をもとに、表記や出典などの目録作成における詳細なルールを策定し、それに従って目録の本作成に着手した。またロシア・トルコの分野については、新たに武田一文(早稲田大学)を目録作成補助アルバイトとして採用した。令和元(2019)年6月:担当者未定の箱について、目録作成の分担を新たに決定した。また、風景や人物のみが写るスライドについては、新たに冨田が目録を作成することとした。さらに、目録作成の際の共通ルールを更新し、明らかに画像が暗いものや目視で被写体の確認不能などのものは各担当者の判断で目録作成の対象から除外することとした。目録作成の過程で研究書等からの複写と判明したものは、被写体確認不能のスライドと同様、種別を「削除」とした。ただし、前後のスライドとの関連性により、辻が当該スライドを加えた意図(参考図版等)や研究プロセスがわかるものは、データベースに残すこととした。令和元(2019)年12月:最終調整等の打ち合わせを実施した。令和2(2020)年3月:一部を残し、目録作成作業を終了した。4.プロジェクトの達成状況と今後辻旧蔵のスライドのうちデジタル化の対象としたもの(約1万4千点)はそのマウントとともにデジタル化を完了し、辻本人による分類項目が手書きされた紙製仕切り等と合わせて画像の点数は、総計1万6千点を越えた。デジタル化されたスライドの大部分については目録作成作業が終了したものの、スライドの点数自体が非常に多数に及んだこと、スライドの保存状態が悪い部分の補修作業や画像の調整に予想外の時間を取られたこと、また他の資料(手帳・研究調査ノート等)と照合して確認の必要があるものが残る(コロナウィルスの蔓延による作業中断のため)ことにより、デジタル化された画像の一部については目録作成が完了していない。今後目録作成の完了に向けて作業を進め、その成果をシンポジウムや報告会等を通じて公表するとともに、データベースの公開も行っていきたい。(文責:木俣元一)
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