鹿島美術研究様 年報第39号別冊(2022)
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注⑴ A. K. McComb, ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■, Cambridge, Mass: Harvard University Press, 1928, pp. 35, 78; L. Becherucci, ■■■■■■■■■■■■■■■■■■, Bergamo: Istituito Italiano. DʼArti Grafiche, 1949, p. 52; M. B. Hall, ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■1565-1577, Oxford: Clarendeon Press, 1979, p. 49; C. McCorquodale, ■■■■■■■■, New York: Harper & Row, 1981, p. 170.⑸ キリストが横になる石段の右側面には、画家によって制作年が記されている。A Dio Gloria opera di Agnolo det. Il Bronzino fiorentino MDLXIIII(偉大なる神に捧げる。フィレンツェのブロンヅィーノと呼ばれるアーニョロによる作品。1564年)⑵ H. Voss, ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■, Bd. 1, Berlin: G. Grote, 1920, p. 220. また本作は、16世紀イタリアの宗教改革を背景として制作されたと解釈されてきた。E. Baccheschi, ■ʼ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■, Milano: Rizzoli, 1973, p. 104; ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■, Pisa: Nistri-Lischi & Pacini, 1980, p. 356; J. Cox-Rearick, ■■■■■■■■ʼ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■, Berkeley: University of California Press, 1993, p. 188.⑶ M. Brresi (a cura di), “Il Restauro” in ■ʼ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■, Pontedera: Bandecchi & Vivaldi, 2001.⑷ 「ルカによる福音書」2:14. GLORIA IN [EXCELSIS DEO ET IN] TERRA PAX BONAE VLUNTATIS(いと高きところには栄光、神に光あれ、 地には平和、御心に適う人にあれ。)⑹ サント・ステファノ騎士団およびその修道院教会の建設については以下を参照せよ。■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ʼ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■, Pisa: Giardini, 1989; C. Conforti, ■■■■■■■■■■■■■■■■■, Milano: Electa, 1993, pp. 191-208; 松本典昭「サント・ステおわりに本稿では、これまでのブロンヅィーノ研究において中心的な考察の対象とされて来なかったピサの《キリストの降誕》について、特に聖家族に着目してその人物表現の着想源を視覚的に特定することを試み、その着想源がミケランジェロ、ラファエッロ、ピエトロ・ディ・ミニアートに求められることを明らかにした。複数の着想源を用いることで、画家は同時代におけるフィレンツェ美術の中心的手本だけでなく、前の世紀にさかのぼる遺産にも強く注目して再解釈した上で、自らの新しさと伝統に根差した正当性をこの絵画で強く視覚化していたと考えることができる。そうした意味で《キリストの降誕》は、ブロンヅィーノにおける一貫した自己定義の延長上にあると考えることができる。冒頭で述べたように、本作には46名にものぼる人物像が描かれている。本稿ではその内の3人について着想源および意図を明らかにしたにすぎない。本作の全体的な様式分析については今後の課題としたい。― 160 ―― 160 ―

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