⑺ 棚橋映水「100年先へ公開修復─被爆70年を伝える《原爆─ひろしまの図》─」『文化財情報学⑹ 磯谷明子は、関連資料の記録をもとに、《幽霊》は第3回日本アンデパンダン展出品(1950年2月、当初題名は《八月六日》)では仮張装、同年の全国巡回展では軸装、世界巡回展(1956年)では再軸装、原爆の図丸木美術館開館後(1967年)には屏風装、今回の修復作業を含めると、4回の改装となると指摘している。⑻ 《原爆の図 高張提灯》は、展覧会「膠を旅する─表現をつなぐ文化の源流」(2022年5月10日~6月20日、武蔵野美術大学美術館・図書館)に展示され、会場では作品の修復業を紹介する解説パネルが掲示された。をし、紙の塵入り(麻・楮繊維の皮の不純物や傷跡、芽跡など)や繊維だまりなどを目視した。⑸ 剥落止めに使用した膠は、兵庫県姫路市の大﨑商店が製造した「古典的膠」であり、姫路の高木地区の伝統技術「川漬け」処理をした牛皮を原料とした。研究』第14号、吉備国際大学文化財総合研究センター、2017年3月10日発行、1~8頁― 388 ―― 388 ―
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