鹿島美術研究様 年報第40号別冊(2023)
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⑸ Ibid.⑹ Ibid.⑺ Quoted in Jane McFadden, Walter De Maria: Meaningless Work (London: Reaktion Books, 2016), De Maria Experience, 1960-77,” pp. 35-39.⑷ Oral history interview with Walter De Maria, 1972 October 4. Archives of American Art, Smithsonian Institution.(https://www.aaa.si.edu/download_pdf_transcript/ajax?record_id=edanmdm-AAADCD_oh_212629 最終閲覧日:2023年5月17日)[]内は筆者による補足。p. 17.付記本調査研究を行うにあたって、メニル・コレクションのミシェル・ホワイト氏、カーステン・マープル氏、福武財団の但馬智子氏にご協力いただきました。ここに深く感謝申し上げます。⑵言及している作品は《Large (4 x 8) Box for Ball》(1961)。本作に関する情報については以下を参照。Walter De Maria: The Object, the Action, the Aesthetic Feeling, pp. 116-117.⑶デ・マリアの制作と不可視性との関連については、以下を参照。Mehring, “Other Work: The ⑻ジェーン・マクファデンは、《ライトニング・フィールド》が孕む把握の困難さを、アクセスの難しさ、実際の鑑賞経験、美術史的な言説といった様々な側面から考察している。McFadden, Walter De Maria: Meaningless Work, pp. 7-8.⑼秋元雄史「宇宙に調和した秩序はあるのか」『ウォルター・デ・マリア:見えて/見えず知って/知れず』、直島コンテンポラリーアートミュージアム、2002年、38~39頁。本作における把握の困難さについて、ラース・ニッティヴも秋元と同様の指摘を行っている。Lars Nittve, “Walter De Maria: Stealth Sublime,” Walter De Maria: The Object, the Action, the Aesthetic Feeling, p. 86.⑽貴重な情報を提供してくれた福武財団の但馬智子氏に感謝申し上げる。⑾例えば、《Zinc Pyramid》(1965-66)や《Pyramid Chair》(1966)といった作品と関連づけられている。Philip Jodidio, Tadao Ando at Naoshima: Art, Architecture, Nature (New York: Rizzoli, 2006), p. 34.⑿ランド・アートは非政治的な文脈で扱われることが多いが、ジェームズ・ニスビットは、デ・マリアのランド・アート作品が設置/制作される場所の歴史を考慮しており、この作家が地政学的な意味合いを込めて制作していたことを論じている。James Nisbet, “Surface/Sphere: Walter De Mariaʼs Geopolitical Dimensions,” The Art Bulletin 98, no. 3(September 2016), pp. 373-94. そのような作例と同様に、直島の作品にも地政学的な意味合いを込めようとしていたのかは定かではないが、デ・マリアが直島という場所のローカルな歴史を踏まえて作品を構想していた可能性は十分に考えられる。―290――290―

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