⒅ 写真は1921年2月に撮影されたと思われる。SH 37、162頁。⒆ 《グレコ・イベリヤの首》の制作資料写真は次を参照。『須田国太郎展─没後50年に顧みる』神奈川県立近代美術館ほか、2012年、195頁;『須田国太郎の芸術─三つのまなざし』71頁。なお両カタログに掲載された写真は同一のネガによると思われるが、左右端のトリミングの仕方が大きく異なっている。⒇ 1.最下段中央にある動物の頭部(登録番号Inventario:7700)、2.下から2段目左端の女性像(登録番号7707)、3.下から2段目の左から3番目にある首のない女性像(登録番号7717)、4.下から2段目の右から2番目にある男性像(登録番号7583)。なお4番目の男性像については同じアングルからの写真がなかったものの、1.像が置かれた台に「7583」と読める番号があること、2.写真に写る像の特徴と、登録番号7583の像についての博物館側の記述と一致するため、本作と推定した。 国立考古学博物館の収蔵品データベースを参照。 ヴァルールによる奥行表現については次を参照。齊藤陽介「展覧会「須田国太郎─上原美術館コレクションから─」報告と、その空間表現技法の一考察」『静岡県博物館協会研究紀要』第42号、2019年、53頁。https://ceres.mcu.es/pages/AdvancedSearch?Museo=MAN(最終確認日2024年5月23日) 写真に対する見解を須田がどのように形成していったかを明らかにすることは、今後の課題である。今回の調査で須田文庫に数冊の写真に関する書籍があることを確認できた。『須田文庫目録Ⅱ洋書篇』の目録番号のみ記載する。No. 97、160、1109、1294、1327。このうち、目録番号97のグラソフ『カメラと美術:写真と絵画の形態デザイン』は絵画と写真について比較検討したもので、写真の構図を重視する点で須田との共通点がみられる。次を参照。『奥田仁展─生命の彩り─』岡山市デジタルミュージアム、2010年。本カタログには奥田による須田との思い出も書かれている(奥田仁「水」、「挿話」ほか)。謝辞本稿を2023年に亡くなられた原田平作先生に捧げます。研究を進めるにあたり、いつも温かい励ましをいただきました。先生のご冥福を心よりお祈り申し上げます。また貴重なご意見をいただきました岩城見一先生、三之瀬御本陣芸術文化館の湯浅ひろみ様、最後に筆者と須田国太郎作品の出会いを結んでくれた上原昭二様に感謝申し上げます。― 586 ―― 586 ―
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