鹿島美術研究 年報第41号別冊(2024)
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東京会場での講演会風景の大きな視野に刺激を受けた若い研究者も多かった模様である。また、2週間にわたる滞在期間中には、ミシェル氏に日本文化に造詣を深めていただき、今後とも日本の美術史研究者を応援していただく礎を築くことを目指した。京都と奈良の様々な寺社仏閣をご案内した際には、大変熱心に観覧され、常に同時期のヨーロッパ美術を念頭に置きながらコメントされた。特に、庭園芸術について深く関心を抱かれていた。二条城では、欄間彫刻に注目されておられたことが大変印象的であった。また、国立西洋美術館で御覧になったランクレ作品が翌日の講演会に急遽挿入されたことも嬉しい驚きであった。このたびの招聘にあたっては、すでにお名前を挙げた小林亜起子氏はもちろんのこと、渋谷拓氏(金沢美術工芸大学)、太田みき氏(学習院大学)をはじめとしてミシェル氏と知己であった方々、深谷訓子氏(京都市立芸術大学)と京都市立芸術大学の皆様に、大変お世話になった。また、木村三郎氏(日本大学)、栗田秀法氏(跡見学園女子大学)、木俣元一氏(名古屋大学)、美術史学会ならびに日仏美術学会の関係者の方々にも終始応援いただいた。改めてお礼を申し上げて、本報告の結びとしたい。― 636 ―― 636 ―

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