注⑴ 募集要項、プログラムはそれぞれ以下のウェブサイトを参照されたい─[https://www.fabula.org/actualites/114561/colloque-graphe-2024-david-et-goliath.html][https://www.univ-artois.fr/sites/default/files/2024-01/colloque_graphe_2024_programme_corrige_0.pdf]。なお、2025年3月に開催される次回のシンポジウムテーマは「ダマスクスへの道、もしくは聖パウロの回心」である。 なお、報告者が既に寄稿した書評については次を参照されたい[http://histara.sorbonne.fr/(以上アラス)、Saint-Gatien大聖堂(トゥール)、Saint-Germain教会(サン・ジェルマン・アン・レー)を訪問した。アンヌ・ド・ブルターニュがシャルル8世との間に授かった2人の子供の墓碑が設置されたサン・ガシアン大聖堂を除き、いずれの聖堂も報告者の研究対象としている15~16世紀初頭に建造されたものではない。しかし信仰を実践する人々、何か具体的な祈念を託す人の行為は聖堂が位置する「場」によって異なることに着目する意義は大きい。摩滅したモノとして、あるいは奉納物として残されてきたものは無論のこと、蠟燭や賽銭、あるいは声や動作といった時と共に消えゆく祈念の痕跡などが考察対象として挙げられるが、そうした「時」と共に重ねられてきた、あるいは形をなさない「動態」としての祈りの痕跡を「静態」としての祈念表象から如何に浮き彫りにし得るのか、という報告者が数年来挑み続けている問題を、今後は異なる分野・時代を専門とする研究者と協力しながら発展させてゆきたい。⑵ かかる問題を解決するために有効と思われる事業の一つとして、考古学、美術史学、表象文化史関連の刊行物の書評サイトHistaraを挙げておきたい[Histara - Les comptes rendus (sorbonne http://histara.sorbonne.fr/index.php?lang=fr.fr)]。cr.php?cr=4543]。― 675 ―― 675 ―
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